読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

う そ つ き

芸術と芸術を融合ぐちゃぐちゃ

ああ神様、あの人がどうか、私を忘れますように

生きててよかったー、とか、長生きしたいなーって、今まで思ったこともなかったのに、子供ひとり生まれるだけでこんなにも生きてたいし笑ってたいと思うなんて

わたしの腕の中で眠る小さな命も、いつかは大人になって、人を愛し、誰かを傷付けて、誰かに傷付けられて、また新しい宝物を生み出すのだと思うと
わたしの人生なんか光の速さで消滅
本当にこれでいいのか?、って自問自答を繰り返してしまう、もはや選ぶ余地などないのに

余談だが
男女間には我慢と思いやりが大切だって教えてくれた人は、きっとあの頃わたしと結婚することを考えていただろうな

「大丈夫」の魔法、もう聞こえないし
残された人がなにを守って生きてるのかもしらない
遠いところに行った気がするけど
少しの間近付き過ぎただけだ、たぶんね

なにを食べて、なにを見て、
それを誰と共有してるのか知らない
本当に本当に守りたい宝物だったから
誰と共有してても、そんなことはどうでもよかったんだよ
今夜は誰となにを思ってビールを開けるんだろうか

携帯の中にはいつだってふたりだけの秘密が欲しかった

ひとみちゃんなら大丈夫、って背中を押してくれる人もういないなあ

新曲です

_


六畳一間のあの部屋で
何度わたしを抱いたの
テレビのないあの部屋で
何度女を抱いたの

わたしと使うソファの上で
何度あの子を抱いたの
あなたの携帯のその中に
どんな秘密が隠れているの

許してあげるわ、許してあげるわ


_

ヘンゼルとグレーテル
わたしたちは夢の途中で出会いました
絶望のキャンディーを少しずつ落として
夢の続きを始めよう

ああ神様、あの人がどうか
幸せでありますように
ああ神様、あの人がどうか
私を忘れますように

ヘンゼルとグレーテル
わたしたちは夢の途中で別れました
愛情なんてきっと目には見えなくて
触れることも出来ず消えていく

ああ神様、あの人がどうか
不幸でありますように
ああ神様、あの人がどうか
私を思い出しますように

さよなら、ミッドナイト

世間が様々な門出を祝う三月に
我が家に新しい家族が増えました

息子が産まれて一ヶ月、私が母になって一ヶ月が経ちます

私の心からポロポロと音を立てて剥がれていた脆い脆い愛情が、強固としたものになり、かさぶたみたいにそこでなにかを守り始めた

いつか愛情がなくなったらどうしよう
息子にじゃなくて 息子以外のすべてのものに対して

見捨てられたくない、なんてすがりつくような悲しい生き方はもう終わりにして
強く生きていきたい

あれがなくなったらこれっていうのはもう終わりにして
ひとつのものを信じて身を委ねる勇気を

二十歳ぐらいの話

何年か前、長い付き合いのミュージシャン仲間に「うちのバンドとスタジオに入って欲しい」って言われて、いつも使ってたスタジオをその日は6〜7人ぐらいで入った。私以外はみんな男でその中には10年以上の付き合いになるやつもいたし、メンバーもよく飲みにいってた友達だからみんな顔見知りだったけど
その頃私は十七歳というユニットをやっていて、ユニットの相方もそのとき一緒にスタジオに入った
けど私は開始10分で号泣してスタジオを出た
ユニットの相方にはそのときめちゃくちゃ迷惑かけたけど、泣いて他のメンバーとも口を聞かずに全部無視して自分のギターだけギターケースに突っ込んでお金払ってすぐに帰った
そのあとたしか相方も荷物をまとめて駆けつけてくれてふたりで帰りながらコンビニの缶チューハイを飲んだ

あーだこーだ文句をつけられていたような、そのバンドが私に求めているものは型にハマる都合のいい女の子シンガーソングライターでしかなくて、今思えば無理やりその型にハメられるのが苦しくて「なんで私が気持ちいいと思うようにやっちゃいけないの」って感じて号泣したんだと思う
私の気持ちいい音や色とそいつらの好きな音や色が違っただけだから、とあんまりそのときの自分を責めないようにしている
その日から自分と向き合うようになった気がする

広告を非表示にする